吉原から高山へ
歩行記録 H29-6-9(金)
歩行時間:6時間00分 休憩時間:1時間30分 延時間:7時間30分
出発時刻:8時30分 到着時刻:16時00分
歩 数:26、054歩(推定距離18.52km) GPS距離15.2km
行程表
吉原バス停 0:50> 高山峯山林道入口 1:00> 竜爪林道合流 0:25> 高山 0:20> 高山南峰 1:00> 山原分岐 1:00>
柏尾峠 0:30> 帆掛山 0:15> 梶原山 0:40> 西奈リンクバス停
高山峯山概略図
コアジサイを見に行こうかどうか迷っていると、現役時代の仲間から 「清水に泊まって一杯やろう。」 と声が掛かった。
ウンそれなら丁度いい、翌日は皆と別れて高山に行けばいい。と、二つ返事で承諾した。
コースは清水側の東海自然歩道で穂積神社へ登り、そこから柏尾山稜の高山、コアジサイの南峰、帆掛山、梶原山を南下して
静岡の瀬名に下るコースを予定した。
早速自然歩道の情報を見ると静岡市のHPには 「東海自然歩道「興津川・竜爪山エリア(黒川~竜爪穂積神社区間)」は、歩道及び
林道の崩壊等があり通行ができません。ご理解のほどお願いします。」 となっていた。
ウーン! それじゃ東海自然歩道は駄目だ。なら一昨年開通した高山から麓の吉原へ下る林道を歩いてみよう。
だがどの地図を見ても林道は高山下で止まっていて静岡側の林道までは延びてない。でも多分大丈夫だろう、地図が直っていない
だけだろうと、林道に一番近い吉原バス停を調べておいた。
善原寺 神聖なミカン?
高山に近い吉原バス停まで車で送ってもらい歩き出したのは8時30分。若干遅いが距離が短くなったので3時までには瀬名に
着くだろう。根拠? なんてありません。ただ林道を歩いて高山まで2時間半。高山から瀬名まで3時間、昼飯に30分で計5時間半、
それに30分の余裕をみて6時間としただけですから。
バス停から先ず善原寺を目指したが幸い地区で付けてくれた案内板があったので難なく辿りついた。善原寺は思っていたより
大きな寺で案内板には
「駿府城のお姫様が、眼病の祈願のため両河内大平山の大平薬師を目指したが、ここ吉原で暮れてしまった。姫は当寺の和尚に
眼病治癒の大願成就を依頼して駿府城に帰城された。その後姫の眼病が全快したので善原寺に大平薬師を移し奉った。」
フーンそうなんだとは思うが、駿府城から蒲原の大平山に行くのに、何故こんな内陸の山間部を歩いたのだろう?
マーそんな疑問はさておいて中々大きななお寺でした。
標高も大分上がてきた所にミカンの案内板があった。左程大きなミカンの木ではなく勢いも感じられない。
「静岡市指定天然記念物 みかん 実生の紀州みかんを定植した台木に、温州ミカンを接ぎ木した珍しいものです。
接ぎ木した温州ミカンは枯れてしまい、中心部分の紀州みかんのみが残る。地元では神聖な木として大切にされている。」
何が神聖なのでしょう? この木から美味しいみかん、例えば清水生まれの “キヨミ” が誕生したとか、今も清水で生産している
ミカンの元木なら分るが、接ぎ木しただけで神聖? 天然記念物? 何故でしょう。
富士山は見えるが 新清水JCT
さっきから薄っすらと富士山が見えているが分かるでしょうか。清水在住の方のブログには大井川から富士山が見えない日でも
写真がアップされているが、この富士山も多分大井川からでは見えないでしょう。
この先には県庁所在地の大都会静岡のスモック、更には大崩山塊の霞が発生する場所があるので富士山は見えなくなるのかな?
新東名の新清水JCTが良く見える。写真左のコンクリの壁の上には四阿のような展望台があるが、これは新東名を走っていても
良く見えるやつだ。新東名はその壁の下を左へ行けば上りで、右に行けば下りになる。更に海の方に向かうのは東名への連絡路。
この写真には写っていないが建設中の中部横断道も見えていました。
峯山林道起点 一本杉
日陰のない急な登りの農道は二日酔い気味の体力を奪う。
二日酔いを恐れ、その自覚を忘れないようにと指にキズバンを貼って飲んだので、それなりに酒量は少なかったのだが、
久しぶりの仲間との話が酒のアテになり、酒以外は余り口にしなかった。
そのため布団に入ってから腹が減って寝付かれなくなってしまった。2時、3時とズンズン時は過ぎても眼は冴えるばかり、
結局ウツラウツラしただけで朝を迎えてしまった。
朝飯に素麵を支度してくれてあったので、これならさっぱり食べれると一口食べたものの、ウー駄目だ! 気持ちが悪い!
でもこれじゃ今日歩けなくなると、もう一口口入れたもののそれ以上は無理だった。
酒好きな自分が久しぶりの仲間との泊まり込みの酒会で酒を飲まないわけがない。それなのに翌日自分一人が勝手な行動を
するなんて、と反省をしたがもう遅い。今更歩くのを止めるなんて言うのも男がすたる。
てな状態で歩きだしているのでピッチは当然上がらずヨロヨロ状態です。
それでも茶畑やミカン畑が終り、日陰の林の中に入るとホッとした。熱中症にはなりたくない。
四差路になった農道の中心に 「峯山林道記念碑」 と 「林道吉原高山線」 と書いた古い看板がある。
そうかここを左に行けば林道高山線で、右に行けば峯山線なのだろう。ではどちらの林道を進めば良いのか・・・・・・・・
これから行く山は高山なのだから、林道だって高山線の方が良さそうだ。と思う反面、高山直下で静岡側の林道と合流したのは
一昨年の事でまだ新しい。なら竣工記念碑のある峯山線の方が良さそうだ。ウーンどうしよう・・・・
所詮は地図も無く、参考にするのは一昨日見た地理院の地図を酒ボケの頭に思い浮かべるだけ。
結局 「へぼの考え休みに似たり」 になってしまったが、出した結論は右に延びる林道峯山線を進む事でした。
記念碑のある四辻を右に行くと道は左に大きく曲がり四辻の上に出ると、そこには注連縄を巻いた大きな杉の木が立っていた。
これが途中にあった地区の案内板の “一本杉” なのだろう。木の根元に行くには少し下に行かなければならないので止めにしたが、
多分四差路の上に行く道を来れば一本杉の根元を通ってここの出る事ができるのでしょう。
ヤマブキと?? コアジサイが咲きだした
林道の脇に咲き残りのヤマブキの花と一緒に、何やら葉の全面が白くなったり、半分が白くなっている葉っぱがある。
葉が白くなる物ならハンゲショウ(半夏生)があるが、あれは草でこれは木だ。結局分かりません。
林道脇や林の中にコアジサイが現れだした。ウンこれなら南峰の群生地も期待できそうです。
初めてあった標識 16号鉄塔
四辻から30分ほどの所に今日初めての標識が出てきた。標識は左の林の中へ行く道は “上伊佐布バス停” となっているが
これが麓からの登山道なのだろうか。それと今来た林道を指して吉原、上りは “高山・穂積神社” となっている。
これを見て林道の選択は間違いなかったのだとホッとした。
ただ “この先通行止め” と気になることも書いてある。でも大丈夫! 高山と書いてあるのだから。
(家に戻り写真を見ると、ここには “この先車両通行止め” とあり、林道の開通する前の事だった。それと四辻あった古い看板の
“林道吉原高山線” は、実際は “林道吉原峯山線” だった。どちらも二日酔いの早とちりでした。)
鉄塔番号が気になりだした。と言うのも高山のシンボルでもある鉄塔に行く道があればきっと、かなりの近道になる筈です。
でもその鉄塔番号が分かりません。林道の先に見えている鉄塔はさっきあった鉄塔標識には16号とあった。
高山と(14号)鉄塔が見えた 14号鉄塔入口
道路の舗装が終った頃、前方に小高いピ-クと幅広の鉄塔が見えていた。どうやらあれが高山らしいが、今高山より東を歩いて
いるという事は、これからあのピークを巻いて行かなければならないので、林道の合流地点はまだまだ先だろう。ウーン疲れた。
15号鉄塔の案内は左の林の中を指していたが鉄塔自体は見えなかった。
標識から20分ほどで14号鉄塔入口の案内の所に出た。その点検路の取っ付きは中電特有の黒い階段になっていて、雰囲気と
してはこれが高山鉄塔の入口と思えるが100%の自信は無い。ところが心はこの点検路に入れ入れとけしかける。
ここに14号の案内しかないという事は13号は14号から行ける筈なので、ここに戻って来る必要はなさそうだ。
随分迷ったが体調不良はまだ続き食欲も湧いてきていない。これでもし引き返す事になったら、と考えるとどうしても最後の勇気は
湧いてこなかった。
林道が下りだした 黄色の登山道の目印が
おとなしく林道を進んだが中々合流部が出てこない。林道は何時まで経っても古い感じで新しくはならなかった。
林道の合流部は鞍部になっていて右も左も上りになっていたが、いくら歩いても右は下り斜面だった。
オヤ左に滑った跡が見えるがと上を覗き込むと、林の木に黄色の登山標識が見えている。ウン間違いない、あれは高山を下って
きた道だ。これは100%自信があったが、ここまで林道を歩いたきたのだから最後の合流部まで林道を歩く事にした。
見覚えのある場所だ 竜爪への林道と合流
前方がカーブになっていて丸太の土留めと四角い標識が見えた。オーあれは林道合流部の切通しと所だ。フ~やっと着いた。
吉原バス停を出てから丁度2時間。多分普通の人より30分は余計に掛かっているだろうが、自分としてはほぼ予定内だ。
高山峯山林道入口 すぐ先に林道がある
イエイエ高山まで予定内で行くにはここで休んではいられない、ここから山頂までもだ30分は行かなければならない。
でもそれは無理です。ここで休まなければ後に響くと座り込んで10分休んでしまった。
林道を歩いている時見えた標識の所に出た。グルリ林道を回ってここまで20分立っているが、休憩時間を引けば約10分だ。
次回若し峯山林道を歩く機会があったら当然ここをショートカットするだろう。
登山道を少し離れた所で上を見ながら何かを取ろうとしている人がいた。しばらく見ていたが何をしているのか分からなかった。
「今日は 何を取っていいるのですか?」 と声を掛けると 「タラの芽を取っています。」 と返ってきた。
私と同年配ぐらいの方でしばらく話をすると、この方も今日の目的は高山南峰のコアジサイで、竜爪登山口に車を置いて来ていた。
既にコアジサイの群落には行ってきていて、ここからは稜線伝いに穂積神社へ向かうのだそうだ。
そしてここで悲しい話を・・・・ 「南峰斜面のコアジサイはまだ1週間か10日は早いですよ」 との事だった。
アー聞かなければ良かったがもう遅い。急に気力が萎えたようだった。
それでも態々コアジサイをここへ見に来る同好の志がいたの嬉しかった。
左が高山、直進が14号鉄塔 高山山頂
もうこの道は何度も歩いている。この分岐を直進すれば鉄塔少し下の登山道を通って柏尾峠に向かう道だ。
その分岐に中電の標識が立っていて柏尾峠の方向を指して14号となっていた。もう間違いはない高山鉄塔は14号です。
高山山頂は視界も効かず面白くないが、ここに来た以上は行かなければ、それに山頂からは14号鉄塔に向かう近道もある。
この山頂は来るたびに寂れていくようです。白い標識は2ヶ所で壊れていて、昨年まであった木の山名板は杭すら抜かれていて
その片鱗すらない。誰かが抜き取ったのだろうか? その標識は写真の左の木に沿うように立っていて、奥を指して “吉原”、
左を指して “穂積神社” そして手前側は “鉄塔下展望地” となっていた。
今は無い標識の話題で恐縮だが、高山山頂から東に下れば吉原とは標識を見て知っていた。なので今日林道を歩いていれば
何処かに山頂への登山口の案内があると思っていたが気が付かなかった。なら山道は林道を歩かないで吉原へ下ることができる
のだろうか、そんな事は無いと思うが本当の事は分らない。
時間は11時半で昼飯に丁度良いがまだ腹は空かない。いや食欲が湧いてこないのだ。水分は飲むが小便は殆どでない。
注意しないと熱中症になる恐れもある。去年遍路歩きをして熱中症で苦しんだのも丁度今頃だ。
注意しないと、と思うものの何もすることもできないが、ゆっくり歩けばダメージは少ないだろう。
山頂方向を指している15号案内 14号鉄塔
14号の鉄塔下の草原に来ると、そこに何とも理解しずらい中電の標識が立っていた。山頂方向の上に向かって “15号” とある。
15号入口は14号入口より大分下の林の中に向ってあったのに、何故上にむかった先が15号なのだろうか?
二日酔いの頭で分かるわけはないが、14号入口からの点検路は直接鉄塔には行かずに、一度上に出てそこから下るのだろう。
多分この案内に従って行けば林道の14号入口に出て、そこら15号に行くのだろう。一先ずそういう事にしておきます。
以前この草原には針金で囲まれた花壇のような物があったが、今はその中は雑草が生茂ってて何が有るのかも分からない。
だが囲いの外の雑草は綺麗に刈ってあり、あの花壇のような物は一体何をやりたかったか、本当に分かりません。
安倍川が見える 尾根の先端が梶原山だ
高山の鉄塔は西側から良く見えて、この鉄塔のお陰で高山の場所を判断する事ができる。なのでこちら側からも眺めはよい筈
なのだが鉄塔が邪魔をしてしている。しかも今日は遠くは霞んでいて景色は良くなかった。
稜線の先端が見えているが、あそこが今日最後の山梶原山で、まだまだ先は長い。頑張らなければ。
14号鉄塔 伊佐布の表示
時間は11時40分で太陽も高い位置にある。こんな写真を撮るため移動できるのだからまだまだ大丈夫だ。
鉄塔の草原下の林の中に入ると杉の木に直接 “伊佐布” と書いてある。これは以前から知っていたので14号の点検路はここに
出るのだろうと想像していたが違ったようだ。ではこの伊佐布の道も林道を通らないのか? 踏み跡を覗き込むと入口から倒木が
あり、とても中に入っていく気にはなれない。どうせ歩くなら点検路の方が確かだろう。
初めて歩く林道だったので疑問ばかり湧いてしまったが、ここがもう少し家から近ければ楽しい探索コースとなるのだがな。
歩行記録 H29-6-9(金)
歩行時間:6時間00分 休憩時間:1時間30分 延時間:7時間30分
出発時刻:8時30分 到着時刻:16時00分
歩 数:26、054歩(推定距離18.52km) GPS距離15.2km
行程表
吉原バス停 0:50> 高山峯山林道入口 1:00> 竜爪林道合流 0:25> 高山 0:20> 高山南峰 1:00> 山原分岐 1:00>
柏尾峠 0:30> 帆掛山 0:15> 梶原山 0:40> 西奈リンクバス停
高山峯山概略図
コアジサイを見に行こうかどうか迷っていると、現役時代の仲間から 「清水に泊まって一杯やろう。」 と声が掛かった。
ウンそれなら丁度いい、翌日は皆と別れて高山に行けばいい。と、二つ返事で承諾した。
コースは清水側の東海自然歩道で穂積神社へ登り、そこから柏尾山稜の高山、コアジサイの南峰、帆掛山、梶原山を南下して
静岡の瀬名に下るコースを予定した。
早速自然歩道の情報を見ると静岡市のHPには 「東海自然歩道「興津川・竜爪山エリア(黒川~竜爪穂積神社区間)」は、歩道及び
林道の崩壊等があり通行ができません。ご理解のほどお願いします。」 となっていた。
ウーン! それじゃ東海自然歩道は駄目だ。なら一昨年開通した高山から麓の吉原へ下る林道を歩いてみよう。
だがどの地図を見ても林道は高山下で止まっていて静岡側の林道までは延びてない。でも多分大丈夫だろう、地図が直っていない
だけだろうと、林道に一番近い吉原バス停を調べておいた。
善原寺 神聖なミカン?
高山に近い吉原バス停まで車で送ってもらい歩き出したのは8時30分。若干遅いが距離が短くなったので3時までには瀬名に
着くだろう。根拠? なんてありません。ただ林道を歩いて高山まで2時間半。高山から瀬名まで3時間、昼飯に30分で計5時間半、
それに30分の余裕をみて6時間としただけですから。
バス停から先ず善原寺を目指したが幸い地区で付けてくれた案内板があったので難なく辿りついた。善原寺は思っていたより
大きな寺で案内板には
「駿府城のお姫様が、眼病の祈願のため両河内大平山の大平薬師を目指したが、ここ吉原で暮れてしまった。姫は当寺の和尚に
眼病治癒の大願成就を依頼して駿府城に帰城された。その後姫の眼病が全快したので善原寺に大平薬師を移し奉った。」
フーンそうなんだとは思うが、駿府城から蒲原の大平山に行くのに、何故こんな内陸の山間部を歩いたのだろう?
マーそんな疑問はさておいて中々大きななお寺でした。
標高も大分上がてきた所にミカンの案内板があった。左程大きなミカンの木ではなく勢いも感じられない。
「静岡市指定天然記念物 みかん 実生の紀州みかんを定植した台木に、温州ミカンを接ぎ木した珍しいものです。
接ぎ木した温州ミカンは枯れてしまい、中心部分の紀州みかんのみが残る。地元では神聖な木として大切にされている。」
何が神聖なのでしょう? この木から美味しいみかん、例えば清水生まれの “キヨミ” が誕生したとか、今も清水で生産している
ミカンの元木なら分るが、接ぎ木しただけで神聖? 天然記念物? 何故でしょう。
富士山は見えるが 新清水JCT
さっきから薄っすらと富士山が見えているが分かるでしょうか。清水在住の方のブログには大井川から富士山が見えない日でも
写真がアップされているが、この富士山も多分大井川からでは見えないでしょう。
この先には県庁所在地の大都会静岡のスモック、更には大崩山塊の霞が発生する場所があるので富士山は見えなくなるのかな?
新東名の新清水JCTが良く見える。写真左のコンクリの壁の上には四阿のような展望台があるが、これは新東名を走っていても
良く見えるやつだ。新東名はその壁の下を左へ行けば上りで、右に行けば下りになる。更に海の方に向かうのは東名への連絡路。
この写真には写っていないが建設中の中部横断道も見えていました。
峯山林道起点 一本杉
日陰のない急な登りの農道は二日酔い気味の体力を奪う。
二日酔いを恐れ、その自覚を忘れないようにと指にキズバンを貼って飲んだので、それなりに酒量は少なかったのだが、
久しぶりの仲間との話が酒のアテになり、酒以外は余り口にしなかった。
そのため布団に入ってから腹が減って寝付かれなくなってしまった。2時、3時とズンズン時は過ぎても眼は冴えるばかり、
結局ウツラウツラしただけで朝を迎えてしまった。
朝飯に素麵を支度してくれてあったので、これならさっぱり食べれると一口食べたものの、ウー駄目だ! 気持ちが悪い!
でもこれじゃ今日歩けなくなると、もう一口口入れたもののそれ以上は無理だった。
酒好きな自分が久しぶりの仲間との泊まり込みの酒会で酒を飲まないわけがない。それなのに翌日自分一人が勝手な行動を
するなんて、と反省をしたがもう遅い。今更歩くのを止めるなんて言うのも男がすたる。
てな状態で歩きだしているのでピッチは当然上がらずヨロヨロ状態です。
それでも茶畑やミカン畑が終り、日陰の林の中に入るとホッとした。熱中症にはなりたくない。
四差路になった農道の中心に 「峯山林道記念碑」 と 「林道吉原高山線」 と書いた古い看板がある。
そうかここを左に行けば林道高山線で、右に行けば峯山線なのだろう。ではどちらの林道を進めば良いのか・・・・・・・・
これから行く山は高山なのだから、林道だって高山線の方が良さそうだ。と思う反面、高山直下で静岡側の林道と合流したのは
一昨年の事でまだ新しい。なら竣工記念碑のある峯山線の方が良さそうだ。ウーンどうしよう・・・・
所詮は地図も無く、参考にするのは一昨日見た地理院の地図を酒ボケの頭に思い浮かべるだけ。
結局 「へぼの考え休みに似たり」 になってしまったが、出した結論は右に延びる林道峯山線を進む事でした。
記念碑のある四辻を右に行くと道は左に大きく曲がり四辻の上に出ると、そこには注連縄を巻いた大きな杉の木が立っていた。
これが途中にあった地区の案内板の “一本杉” なのだろう。木の根元に行くには少し下に行かなければならないので止めにしたが、
多分四差路の上に行く道を来れば一本杉の根元を通ってここの出る事ができるのでしょう。
ヤマブキと?? コアジサイが咲きだした
林道の脇に咲き残りのヤマブキの花と一緒に、何やら葉の全面が白くなったり、半分が白くなっている葉っぱがある。
葉が白くなる物ならハンゲショウ(半夏生)があるが、あれは草でこれは木だ。結局分かりません。
林道脇や林の中にコアジサイが現れだした。ウンこれなら南峰の群生地も期待できそうです。
初めてあった標識 16号鉄塔
四辻から30分ほどの所に今日初めての標識が出てきた。標識は左の林の中へ行く道は “上伊佐布バス停” となっているが
これが麓からの登山道なのだろうか。それと今来た林道を指して吉原、上りは “高山・穂積神社” となっている。
これを見て林道の選択は間違いなかったのだとホッとした。
ただ “この先通行止め” と気になることも書いてある。でも大丈夫! 高山と書いてあるのだから。
(家に戻り写真を見ると、ここには “この先車両通行止め” とあり、林道の開通する前の事だった。それと四辻あった古い看板の
“林道吉原高山線” は、実際は “林道吉原峯山線” だった。どちらも二日酔いの早とちりでした。)
鉄塔番号が気になりだした。と言うのも高山のシンボルでもある鉄塔に行く道があればきっと、かなりの近道になる筈です。
でもその鉄塔番号が分かりません。林道の先に見えている鉄塔はさっきあった鉄塔標識には16号とあった。
高山と(14号)鉄塔が見えた 14号鉄塔入口
道路の舗装が終った頃、前方に小高いピ-クと幅広の鉄塔が見えていた。どうやらあれが高山らしいが、今高山より東を歩いて
いるという事は、これからあのピークを巻いて行かなければならないので、林道の合流地点はまだまだ先だろう。ウーン疲れた。
15号鉄塔の案内は左の林の中を指していたが鉄塔自体は見えなかった。
標識から20分ほどで14号鉄塔入口の案内の所に出た。その点検路の取っ付きは中電特有の黒い階段になっていて、雰囲気と
してはこれが高山鉄塔の入口と思えるが100%の自信は無い。ところが心はこの点検路に入れ入れとけしかける。
ここに14号の案内しかないという事は13号は14号から行ける筈なので、ここに戻って来る必要はなさそうだ。
随分迷ったが体調不良はまだ続き食欲も湧いてきていない。これでもし引き返す事になったら、と考えるとどうしても最後の勇気は
湧いてこなかった。
林道が下りだした 黄色の登山道の目印が
おとなしく林道を進んだが中々合流部が出てこない。林道は何時まで経っても古い感じで新しくはならなかった。
林道の合流部は鞍部になっていて右も左も上りになっていたが、いくら歩いても右は下り斜面だった。
オヤ左に滑った跡が見えるがと上を覗き込むと、林の木に黄色の登山標識が見えている。ウン間違いない、あれは高山を下って
きた道だ。これは100%自信があったが、ここまで林道を歩いたきたのだから最後の合流部まで林道を歩く事にした。
見覚えのある場所だ 竜爪への林道と合流
前方がカーブになっていて丸太の土留めと四角い標識が見えた。オーあれは林道合流部の切通しと所だ。フ~やっと着いた。
吉原バス停を出てから丁度2時間。多分普通の人より30分は余計に掛かっているだろうが、自分としてはほぼ予定内だ。
高山峯山林道入口 すぐ先に林道がある
イエイエ高山まで予定内で行くにはここで休んではいられない、ここから山頂までもだ30分は行かなければならない。
でもそれは無理です。ここで休まなければ後に響くと座り込んで10分休んでしまった。
林道を歩いている時見えた標識の所に出た。グルリ林道を回ってここまで20分立っているが、休憩時間を引けば約10分だ。
次回若し峯山林道を歩く機会があったら当然ここをショートカットするだろう。
登山道を少し離れた所で上を見ながら何かを取ろうとしている人がいた。しばらく見ていたが何をしているのか分からなかった。
「今日は 何を取っていいるのですか?」 と声を掛けると 「タラの芽を取っています。」 と返ってきた。
私と同年配ぐらいの方でしばらく話をすると、この方も今日の目的は高山南峰のコアジサイで、竜爪登山口に車を置いて来ていた。
既にコアジサイの群落には行ってきていて、ここからは稜線伝いに穂積神社へ向かうのだそうだ。
そしてここで悲しい話を・・・・ 「南峰斜面のコアジサイはまだ1週間か10日は早いですよ」 との事だった。
アー聞かなければ良かったがもう遅い。急に気力が萎えたようだった。
それでも態々コアジサイをここへ見に来る同好の志がいたの嬉しかった。
左が高山、直進が14号鉄塔 高山山頂
もうこの道は何度も歩いている。この分岐を直進すれば鉄塔少し下の登山道を通って柏尾峠に向かう道だ。
その分岐に中電の標識が立っていて柏尾峠の方向を指して14号となっていた。もう間違いはない高山鉄塔は14号です。
高山山頂は視界も効かず面白くないが、ここに来た以上は行かなければ、それに山頂からは14号鉄塔に向かう近道もある。
この山頂は来るたびに寂れていくようです。白い標識は2ヶ所で壊れていて、昨年まであった木の山名板は杭すら抜かれていて
その片鱗すらない。誰かが抜き取ったのだろうか? その標識は写真の左の木に沿うように立っていて、奥を指して “吉原”、
左を指して “穂積神社” そして手前側は “鉄塔下展望地” となっていた。
今は無い標識の話題で恐縮だが、高山山頂から東に下れば吉原とは標識を見て知っていた。なので今日林道を歩いていれば
何処かに山頂への登山口の案内があると思っていたが気が付かなかった。なら山道は林道を歩かないで吉原へ下ることができる
のだろうか、そんな事は無いと思うが本当の事は分らない。
時間は11時半で昼飯に丁度良いがまだ腹は空かない。いや食欲が湧いてこないのだ。水分は飲むが小便は殆どでない。
注意しないと熱中症になる恐れもある。去年遍路歩きをして熱中症で苦しんだのも丁度今頃だ。
注意しないと、と思うものの何もすることもできないが、ゆっくり歩けばダメージは少ないだろう。
山頂方向を指している15号案内 14号鉄塔
14号の鉄塔下の草原に来ると、そこに何とも理解しずらい中電の標識が立っていた。山頂方向の上に向かって “15号” とある。
15号入口は14号入口より大分下の林の中に向ってあったのに、何故上にむかった先が15号なのだろうか?
二日酔いの頭で分かるわけはないが、14号入口からの点検路は直接鉄塔には行かずに、一度上に出てそこから下るのだろう。
多分この案内に従って行けば林道の14号入口に出て、そこら15号に行くのだろう。一先ずそういう事にしておきます。
以前この草原には針金で囲まれた花壇のような物があったが、今はその中は雑草が生茂ってて何が有るのかも分からない。
だが囲いの外の雑草は綺麗に刈ってあり、あの花壇のような物は一体何をやりたかったか、本当に分かりません。
安倍川が見える 尾根の先端が梶原山だ
高山の鉄塔は西側から良く見えて、この鉄塔のお陰で高山の場所を判断する事ができる。なのでこちら側からも眺めはよい筈
なのだが鉄塔が邪魔をしてしている。しかも今日は遠くは霞んでいて景色は良くなかった。
稜線の先端が見えているが、あそこが今日最後の山梶原山で、まだまだ先は長い。頑張らなければ。
14号鉄塔 伊佐布の表示
時間は11時40分で太陽も高い位置にある。こんな写真を撮るため移動できるのだからまだまだ大丈夫だ。
鉄塔の草原下の林の中に入ると杉の木に直接 “伊佐布” と書いてある。これは以前から知っていたので14号の点検路はここに
出るのだろうと想像していたが違ったようだ。ではこの伊佐布の道も林道を通らないのか? 踏み跡を覗き込むと入口から倒木が
あり、とても中に入っていく気にはなれない。どうせ歩くなら点検路の方が確かだろう。
初めて歩く林道だったので疑問ばかり湧いてしまったが、ここがもう少し家から近ければ楽しい探索コースとなるのだがな。