歩行記録 H28-5-14(土)
歩行時間:5時間00分 休憩時間:1時間50分 延時間:6時間50分
出発時刻:6時25分 到着時刻:13時15分
歩 数: 16、842歩(推定距離11.6km) GPS距離9.3km
行程表
水神社駐車場 0:18> 林道ゲート 0:07> 登山口(桃沢橋) 0:50> つるべ落としの滝 0:35> 池の平稜線合流 0:15> 主稜線合流
0:20> 位牌岳 0:20> 池の平稜線合流(滝分岐) 1:35> 池の平 0:30> 林道ゲート 0:10> 水神社駐車場
位牌岳山頂 鋸岳の傾向板
位牌岳の頂上は視界は効かなかったが、広い草地には男女の無線愛好家と若い男性の3人が休憩していた。
私が鋸岳方面に建っている 「警告 平成10年秋の長雨により、これより鋸岳の縦走路は崩壊したところが多く非常に危険です。
立入りはご遠慮ください」 の標識を読んでいると
「鋸岳は怖いでよ」 と若い男性が話しかけてきた。
「今、鋸から来たのですが怖かった。鎖はあるけど錆びていて切れるか抜けるかしそうで力を入れれなかった。岩も脆くボロボロして
いたので戻ろうかと思った。」 多分私が未練たらしく鋸の方を見ていたので心配になって声を掛けてくれたのだろう。
私が鋸の刃渡りをしてきたのか巻道を歩いたのか聞くと、巻道なんて無かったと言う。
更に怖かったのは3枚目かと聞くと 「ウーン鋸岳を過ぎてからの垂直の登りが一番怖かった。」と言う。
私の (半世紀以上の前の) 記憶では鋸で一番怖かったのは、3枚目から4枚目に渡る下りの岩場だったが、下にある巻道を
歩けば左程怖くなかった。
高校に入学した春にクラスの仲間と越前から愛鷹を縦走した事がある。その時は女生徒もいて全員が山の素人だったが鋸岳が
怖い記憶より、愛鷹山からの下りが長く疲れた記憶しかない。
それが今では山慣れした格好の若者が 「怖い」 と言うのだから変わったものだ。ロートルの私にはもう縁の無い山となってしまった。
位牌岳西側の噴火口跡 北東の須山方面
位牌岳から来た道を袴腰岳に戻りだすと大きな崩壊部分が見えていた。崩壊部分は丁度ご夫婦に接待してもらったあたりだ。
愛鷹山の古くは富士山のような美しい成層火山で、標高も2000m以上はあったらしい。それが今から5万年ほど前に位牌岳と鋸岳の
西側が噴火して、山頂部分が吹き飛んでしまったとか。
それが証拠に愛鷹連峰を西や東側から見ると、越前岳と愛鷹山の間がへこんだように見えている。特に位牌岳から越前岳にかけてが
へこんで見えるが、ここが噴火して山頂部分が吹き飛んだのだろう。
そう思って愛鷹山と越前岳の左右の稜線を延ばして見れば、その頃の山容が想像できる。
愛鷹連峰の最高点、越前岳の標高は1504m。それなら古愛鷹山が2000m以上あったという説も十分頷ける。
つるべ落としの滝との分岐点から、帰りは池の平経由の稜線下りのコースとした。広々として気持ち良い尾根道を下って行くと
前方が開けて須山方面の集落と東富士演習場の大野原(おおのっぱら)が見える場所に出た。辺りにはツツジがあちこちに咲いている。
どうやら沢筋のコースよりこちらの方がツツジは多そうだ。
位牌岳の山頂にもツツジが咲いていたので、写真を写していると近くで無線をやっていた人が
「それはトウゴクミツバツツジ(東国三葉躑躅)で愛鷹ツツジじゃないよ」 と声を掛けてきた。
「 愛鷹ツツジはおしべが7本で、それ以上はトウゴクミツバツツジだよ」 と教えてくれた。
実は私も愛鷹連峰には愛鷹ツツジとトウゴクツツジが混生していて判断が付きにくいと読んでいたので、ネットで調べたそれぞれの
特徴をメモしてきていた。
だが折角教えてくれたのでそれを出すわけにもいかず、おしべを数えてみたら10本ある。とするとこのツツジは愛鷹ツツジではない。
山頂のツツジ(おしべは10本) 山頂のツツジ(葉は3枚)
私が事前に調べて行った愛鷹ツツジとトウゴクツツジの決定的違いは葉の枚数が違う事で
愛鷹ツツジ=5枚 トウゴクミツバツツジ=3枚 と云う事だった。
因みに山頂で無線の方に教えてもらったおしべの数は植物辞典でどちらも10本になっていた。
故に山頂で咲いていたツツジはトウゴクミツバツツジだと思える。
では葉が5枚の愛鷹ツツジはどうかというと、つるべ落としの滝を出て最初に現れたツツジの葉が5枚だった。
葉が5枚でおしべは10本なので 愛鷹ツツジか
他にも愛鷹ツツジの特徴は、花は小振りで沢山の花が付き、花径は3センチくらいで、花冠が5つに裂けている。
一方トウゴクミツバツツジは、花径は4~5cmくらいと愛鷹ツツジより大きかった。
とは言え花が沢山咲く咲かないは木によっても違うし、花弁はどちらも5つ裂けているので違いは分からなかった。
更に判断の苦しむツツジがが咲いていた。
小振りな花で葉が5枚、しかしおしべが7本ある。何ツツジだろう
尾根道の下りの最後に見たツツジは、小振りの花だったが花数は少なく葉が5枚でおしべは7本だった。
さてさてこのツツジはミツバツツジではないが、おしべの数が少ないので愛鷹ツツジとも言えない。果たして何ツツジなのだろう。
結局この日に見たツツジの多くは、葉が3枚の物が多かったのでトウゴクミツバツツジがメインだったのだろう。
見分け方は今でも分からないが、素人には葉が5枚の物を愛鷹ツツジと判断するしかなさそうです。
そう云えば愛鷹ツツジは絶滅危惧種に登録されているそうなので、その数は少なく、見るチャンスも減るのでしょう。
定点観測木(NO1) 定点観測木(NO4)
時折ブナの木に 「ブナ 定点観測木 2000.6.24 長泉町」 の標識を付けた木があった。観測を始めてから既に15年以上経って
いるのでNO1観測木のように枯れてしまった木もある。
面白い試みだが観測した時の幹の太さなどを記入してくれればもっと興味が湧くだろう。
NO1木の下に見える緑は東富貴演習場の荒野だと思われる。
アサビ コアジサイ
尾根筋にアセビ(馬酔木)の木が多くなってきた。アセビは私の好きな木の一つで、くねくねと荒々しい樹形も、光沢がある新芽が
色別れするさまも、鈴蘭のような花も気に入っている。だが今は花期は終ったのか花は咲いていなかった。
数は少ないがコアジサイが蕾を付けていた。その蕾は20日前に見た竜爪・高山の群落と同じようだったのは何故だろう。
あの群落に花の時期に行ってみたいと思っていて、もうそろそろ出かけようと思っていたが早すぎるのかな?
花の時期を見極めるのは難しい。
サルノコシカケ(猿の腰掛) サルノコシカケ(猿の腰掛)
サルノコシカケの種類は非常に多いらしい。このキノコがサルノコシカケかどうか定かではないが、半円状であたかも椅子状に
見えるので多分サルノコシカケの仲間だと思う。
触ってみたら見たら固くて食べれそうもないが食用になるのもあるとか、以前には癌の薬になると聞いた事もある。
竹藪の道 竹藪の道
ツツジの花が見えなくなると道の傾斜は強くなり時折竹藪の中の道になった。竹と云っても最初は笹と云っても良いほどの丈の低い
竹だったが、下がるにつれて高く太い竹になってきた。
急斜面の所はこの竹に掴まりながら下るので、スピ-ドを殺す事ができ苦も無く歩く事ができた。
池の平上の入口 池の平
位牌岳山頂から2時間弱で池の平に到着。
下から来た登山者を見ると、アレー稜線でお接待を受けたご夫婦だ。お互い顔を見合わせ 「アレーどちらに行くのですか?」 となった。
話を聞くと池の平に向かって下ってきたが、いつの間にか農道に入ってしまい、次に池の平の標識を見つけて登ってきたと言う。
どうやら途中にあった 「農道50m」 の標識を見て農道を下ってしまったようだ。
タイミングよくあった案内板の地図で道を説明すると納得して戻る事にした。ついでに位牌岳の山頂に来なかった理由を聞くと
「エッ! だってあそこに最高点の標識があったので、そこが頂上と思った。」 そうです。
奥さんは急に心配になったのか 「もっと調べてから来なければ遭難してしまう。」 とご主人に言っていた。
池の平はベンチや展望台もある広々とした気持ちの良い広場です。
愛鷹山と袴腰岳 駿河湾と伊豆半島
愛鷹山や袴腰岳も見え、ぼやけているが伊豆半島や沼津アルプスも見えていた。
池の平には展望台と三等三角点がある筈なのにどちらも確認しないままになってしまった。
展望台はご夫婦と話がながら歩いてしまい、三角点は道沿い無いのか見過ごしてしまった。
ここの三角点の設置場所が “長泉町東野字愛鷹山52” と字名が愛鷹山になっていた。
また、池の平の地名から近くに池でもあるかと思ったが見当たらない。しかし数十年前までは、公園の東側一帯に池があったとの事。
現在では長雨の時に湿地帯となるとの事でした。
池の平下の入口 駐車場への遊歩道
池の平には色々な色をしたアセビのが植えられていて、まだ5月なのに紅葉しているような色の物もあった。
下の入口から駐車場のある長泉森林公園には、写真のように駿河湾をを見下ろしながら下る、広々とた遊歩道が続いていた。
急勾配の道 急勾配の道の分岐
しかし水神社へは、遊歩道の途中から “近道・急勾配” と書かれた標識を見つけたので入ってみた。
成程確かに勾配が急だ。直線の防火帯の中に作った道なので、若干のジグザクはあるがほぼ直線に道が付いていて、下りも
大変だが登りは更に大変そうに思える。今回のコースでここを下りにしたのは成功だったとニヤニヤしながら下った。
そうそうこの急勾配の道は地理院の地図にも表示されていて、最初は何だろうと思った道だ。
水神社への農道 水神社駐車場
急勾配の道が合流した林道は、落葉が多く最近はあまり車は走っていないたたずまいだった。
最初のカーナビ設定では、この道を走る事になっていたので再設定し直して本当に良かった。もしあのまま来たら水神社の駐車場に
着くのが1時間は遅くなってしまっただろう。
駐車場に1時15分着。朝は2台だった車は16台に増えていた。
しかし今日私が山で会ったのは私を追い抜いて行ったご夫婦と、主稜の縦走路ですれ違った1人。それと帰りでは3人の単独行の
人とすれ違っただけだった。それに山頂にいた3人は水神社から来たのではなかったので、後の人は仮に位牌岳に登ったなら、全員
沢筋の道を登ったことになる。
今日このコースを歩いてみて感じたのは、同じ道をピストンするのは愚の骨頂だが、若し周回するならやはり沢筋の道を登った方が
楽だし楽しそうだ。
来週も位牌岳のツツジは見ごろなので、行かれる方はこのコースがお勧めです。
参道 水神社
「水神社」 と聞けば誰でも鳥居のある神社だと思うだろう。だがこの参道には鳥居は無く建っているのは 「南無八大竜王」 の
幟ばかり。桃沢川に架けられている橋の名前は 「潜龍橋」 。どうやら龍を祀ったお寺らしい。
入口にあった 「水神社愛鷹教会の由来」 を読むと 「明治初年修行僧が桃沢川をたどりこの地に着き、水神竜王を霊感してこの地で
修験の行に励む。明治36年本堂建立、その後、昭和50年日蓮宗々教法人愛鷹教会となり法華経の道場として現在に至る。」
要は日蓮宗の修験道場なのだろう。建物は3階建ての中々どっしりた感じだが寺院と言うより旅館的風情がある。
不動明王 桃沢川
桃沢川の落差のある流れの横には不動明王が祀られている。お不動さんと云えば昨年秋に藤枝の四不動巡りをしたが、いずれの
お不動さんも水に縁のある場所にあった。波切不動の名前もある事から水に縁があるのだろうがその理由は良く分からない。
しかし何となく動きのある滝に荒らしい像容の不動尊はよく似合うように感じる。
「なうまくさんまんだ ばざらだんせんだん まかろしや そわたや うんたらたがんまん」 と、分けの分からない不動尊の真言を唱えた。
国道1号から愛鷹連峰
帰りは時間も早い事から国1で帰り、その途中で原の辺りで信号待ちをしている時の愛鷹連峰を写した。
鋸岳を真ん中に右に位牌岳、左に呼子岳と越前岳が見えていた。
歩行時間:5時間00分 休憩時間:1時間50分 延時間:6時間50分
出発時刻:6時25分 到着時刻:13時15分
歩 数: 16、842歩(推定距離11.6km) GPS距離9.3km
行程表
水神社駐車場 0:18> 林道ゲート 0:07> 登山口(桃沢橋) 0:50> つるべ落としの滝 0:35> 池の平稜線合流 0:15> 主稜線合流
0:20> 位牌岳 0:20> 池の平稜線合流(滝分岐) 1:35> 池の平 0:30> 林道ゲート 0:10> 水神社駐車場
位牌岳山頂 鋸岳の傾向板
位牌岳の頂上は視界は効かなかったが、広い草地には男女の無線愛好家と若い男性の3人が休憩していた。
私が鋸岳方面に建っている 「警告 平成10年秋の長雨により、これより鋸岳の縦走路は崩壊したところが多く非常に危険です。
立入りはご遠慮ください」 の標識を読んでいると
「鋸岳は怖いでよ」 と若い男性が話しかけてきた。
「今、鋸から来たのですが怖かった。鎖はあるけど錆びていて切れるか抜けるかしそうで力を入れれなかった。岩も脆くボロボロして
いたので戻ろうかと思った。」 多分私が未練たらしく鋸の方を見ていたので心配になって声を掛けてくれたのだろう。
私が鋸の刃渡りをしてきたのか巻道を歩いたのか聞くと、巻道なんて無かったと言う。
更に怖かったのは3枚目かと聞くと 「ウーン鋸岳を過ぎてからの垂直の登りが一番怖かった。」と言う。
私の (半世紀以上の前の) 記憶では鋸で一番怖かったのは、3枚目から4枚目に渡る下りの岩場だったが、下にある巻道を
歩けば左程怖くなかった。
高校に入学した春にクラスの仲間と越前から愛鷹を縦走した事がある。その時は女生徒もいて全員が山の素人だったが鋸岳が
怖い記憶より、愛鷹山からの下りが長く疲れた記憶しかない。
それが今では山慣れした格好の若者が 「怖い」 と言うのだから変わったものだ。ロートルの私にはもう縁の無い山となってしまった。
位牌岳西側の噴火口跡 北東の須山方面
位牌岳から来た道を袴腰岳に戻りだすと大きな崩壊部分が見えていた。崩壊部分は丁度ご夫婦に接待してもらったあたりだ。
愛鷹山の古くは富士山のような美しい成層火山で、標高も2000m以上はあったらしい。それが今から5万年ほど前に位牌岳と鋸岳の
西側が噴火して、山頂部分が吹き飛んでしまったとか。
それが証拠に愛鷹連峰を西や東側から見ると、越前岳と愛鷹山の間がへこんだように見えている。特に位牌岳から越前岳にかけてが
へこんで見えるが、ここが噴火して山頂部分が吹き飛んだのだろう。
そう思って愛鷹山と越前岳の左右の稜線を延ばして見れば、その頃の山容が想像できる。
愛鷹連峰の最高点、越前岳の標高は1504m。それなら古愛鷹山が2000m以上あったという説も十分頷ける。
つるべ落としの滝との分岐点から、帰りは池の平経由の稜線下りのコースとした。広々として気持ち良い尾根道を下って行くと
前方が開けて須山方面の集落と東富士演習場の大野原(おおのっぱら)が見える場所に出た。辺りにはツツジがあちこちに咲いている。
どうやら沢筋のコースよりこちらの方がツツジは多そうだ。
位牌岳の山頂にもツツジが咲いていたので、写真を写していると近くで無線をやっていた人が
「それはトウゴクミツバツツジ(東国三葉躑躅)で愛鷹ツツジじゃないよ」 と声を掛けてきた。
「 愛鷹ツツジはおしべが7本で、それ以上はトウゴクミツバツツジだよ」 と教えてくれた。
実は私も愛鷹連峰には愛鷹ツツジとトウゴクツツジが混生していて判断が付きにくいと読んでいたので、ネットで調べたそれぞれの
特徴をメモしてきていた。
だが折角教えてくれたのでそれを出すわけにもいかず、おしべを数えてみたら10本ある。とするとこのツツジは愛鷹ツツジではない。
山頂のツツジ(おしべは10本) 山頂のツツジ(葉は3枚)
私が事前に調べて行った愛鷹ツツジとトウゴクツツジの決定的違いは葉の枚数が違う事で
愛鷹ツツジ=5枚 トウゴクミツバツツジ=3枚 と云う事だった。
因みに山頂で無線の方に教えてもらったおしべの数は植物辞典でどちらも10本になっていた。
故に山頂で咲いていたツツジはトウゴクミツバツツジだと思える。
では葉が5枚の愛鷹ツツジはどうかというと、つるべ落としの滝を出て最初に現れたツツジの葉が5枚だった。
葉が5枚でおしべは10本なので 愛鷹ツツジか
他にも愛鷹ツツジの特徴は、花は小振りで沢山の花が付き、花径は3センチくらいで、花冠が5つに裂けている。
一方トウゴクミツバツツジは、花径は4~5cmくらいと愛鷹ツツジより大きかった。
とは言え花が沢山咲く咲かないは木によっても違うし、花弁はどちらも5つ裂けているので違いは分からなかった。
更に判断の苦しむツツジがが咲いていた。
小振りな花で葉が5枚、しかしおしべが7本ある。何ツツジだろう
尾根道の下りの最後に見たツツジは、小振りの花だったが花数は少なく葉が5枚でおしべは7本だった。
さてさてこのツツジはミツバツツジではないが、おしべの数が少ないので愛鷹ツツジとも言えない。果たして何ツツジなのだろう。
結局この日に見たツツジの多くは、葉が3枚の物が多かったのでトウゴクミツバツツジがメインだったのだろう。
見分け方は今でも分からないが、素人には葉が5枚の物を愛鷹ツツジと判断するしかなさそうです。
そう云えば愛鷹ツツジは絶滅危惧種に登録されているそうなので、その数は少なく、見るチャンスも減るのでしょう。
定点観測木(NO1) 定点観測木(NO4)
時折ブナの木に 「ブナ 定点観測木 2000.6.24 長泉町」 の標識を付けた木があった。観測を始めてから既に15年以上経って
いるのでNO1観測木のように枯れてしまった木もある。
面白い試みだが観測した時の幹の太さなどを記入してくれればもっと興味が湧くだろう。
NO1木の下に見える緑は東富貴演習場の荒野だと思われる。
アサビ コアジサイ
尾根筋にアセビ(馬酔木)の木が多くなってきた。アセビは私の好きな木の一つで、くねくねと荒々しい樹形も、光沢がある新芽が
色別れするさまも、鈴蘭のような花も気に入っている。だが今は花期は終ったのか花は咲いていなかった。
数は少ないがコアジサイが蕾を付けていた。その蕾は20日前に見た竜爪・高山の群落と同じようだったのは何故だろう。
あの群落に花の時期に行ってみたいと思っていて、もうそろそろ出かけようと思っていたが早すぎるのかな?
花の時期を見極めるのは難しい。
サルノコシカケ(猿の腰掛) サルノコシカケ(猿の腰掛)
サルノコシカケの種類は非常に多いらしい。このキノコがサルノコシカケかどうか定かではないが、半円状であたかも椅子状に
見えるので多分サルノコシカケの仲間だと思う。
触ってみたら見たら固くて食べれそうもないが食用になるのもあるとか、以前には癌の薬になると聞いた事もある。
竹藪の道 竹藪の道
ツツジの花が見えなくなると道の傾斜は強くなり時折竹藪の中の道になった。竹と云っても最初は笹と云っても良いほどの丈の低い
竹だったが、下がるにつれて高く太い竹になってきた。
急斜面の所はこの竹に掴まりながら下るので、スピ-ドを殺す事ができ苦も無く歩く事ができた。
池の平上の入口 池の平
位牌岳山頂から2時間弱で池の平に到着。
下から来た登山者を見ると、アレー稜線でお接待を受けたご夫婦だ。お互い顔を見合わせ 「アレーどちらに行くのですか?」 となった。
話を聞くと池の平に向かって下ってきたが、いつの間にか農道に入ってしまい、次に池の平の標識を見つけて登ってきたと言う。
どうやら途中にあった 「農道50m」 の標識を見て農道を下ってしまったようだ。
タイミングよくあった案内板の地図で道を説明すると納得して戻る事にした。ついでに位牌岳の山頂に来なかった理由を聞くと
「エッ! だってあそこに最高点の標識があったので、そこが頂上と思った。」 そうです。
奥さんは急に心配になったのか 「もっと調べてから来なければ遭難してしまう。」 とご主人に言っていた。
池の平はベンチや展望台もある広々とした気持ちの良い広場です。
愛鷹山と袴腰岳 駿河湾と伊豆半島
愛鷹山や袴腰岳も見え、ぼやけているが伊豆半島や沼津アルプスも見えていた。
池の平には展望台と三等三角点がある筈なのにどちらも確認しないままになってしまった。
展望台はご夫婦と話がながら歩いてしまい、三角点は道沿い無いのか見過ごしてしまった。
ここの三角点の設置場所が “長泉町東野字愛鷹山52” と字名が愛鷹山になっていた。
また、池の平の地名から近くに池でもあるかと思ったが見当たらない。しかし数十年前までは、公園の東側一帯に池があったとの事。
現在では長雨の時に湿地帯となるとの事でした。
池の平下の入口 駐車場への遊歩道
池の平には色々な色をしたアセビのが植えられていて、まだ5月なのに紅葉しているような色の物もあった。
下の入口から駐車場のある長泉森林公園には、写真のように駿河湾をを見下ろしながら下る、広々とた遊歩道が続いていた。
急勾配の道 急勾配の道の分岐
しかし水神社へは、遊歩道の途中から “近道・急勾配” と書かれた標識を見つけたので入ってみた。
成程確かに勾配が急だ。直線の防火帯の中に作った道なので、若干のジグザクはあるがほぼ直線に道が付いていて、下りも
大変だが登りは更に大変そうに思える。今回のコースでここを下りにしたのは成功だったとニヤニヤしながら下った。
そうそうこの急勾配の道は地理院の地図にも表示されていて、最初は何だろうと思った道だ。
水神社への農道 水神社駐車場
急勾配の道が合流した林道は、落葉が多く最近はあまり車は走っていないたたずまいだった。
最初のカーナビ設定では、この道を走る事になっていたので再設定し直して本当に良かった。もしあのまま来たら水神社の駐車場に
着くのが1時間は遅くなってしまっただろう。
駐車場に1時15分着。朝は2台だった車は16台に増えていた。
しかし今日私が山で会ったのは私を追い抜いて行ったご夫婦と、主稜の縦走路ですれ違った1人。それと帰りでは3人の単独行の
人とすれ違っただけだった。それに山頂にいた3人は水神社から来たのではなかったので、後の人は仮に位牌岳に登ったなら、全員
沢筋の道を登ったことになる。
今日このコースを歩いてみて感じたのは、同じ道をピストンするのは愚の骨頂だが、若し周回するならやはり沢筋の道を登った方が
楽だし楽しそうだ。
来週も位牌岳のツツジは見ごろなので、行かれる方はこのコースがお勧めです。
参道 水神社
「水神社」 と聞けば誰でも鳥居のある神社だと思うだろう。だがこの参道には鳥居は無く建っているのは 「南無八大竜王」 の
幟ばかり。桃沢川に架けられている橋の名前は 「潜龍橋」 。どうやら龍を祀ったお寺らしい。
入口にあった 「水神社愛鷹教会の由来」 を読むと 「明治初年修行僧が桃沢川をたどりこの地に着き、水神竜王を霊感してこの地で
修験の行に励む。明治36年本堂建立、その後、昭和50年日蓮宗々教法人愛鷹教会となり法華経の道場として現在に至る。」
要は日蓮宗の修験道場なのだろう。建物は3階建ての中々どっしりた感じだが寺院と言うより旅館的風情がある。
不動明王 桃沢川
桃沢川の落差のある流れの横には不動明王が祀られている。お不動さんと云えば昨年秋に藤枝の四不動巡りをしたが、いずれの
お不動さんも水に縁のある場所にあった。波切不動の名前もある事から水に縁があるのだろうがその理由は良く分からない。
しかし何となく動きのある滝に荒らしい像容の不動尊はよく似合うように感じる。
「なうまくさんまんだ ばざらだんせんだん まかろしや そわたや うんたらたがんまん」 と、分けの分からない不動尊の真言を唱えた。
国道1号から愛鷹連峰
帰りは時間も早い事から国1で帰り、その途中で原の辺りで信号待ちをしている時の愛鷹連峰を写した。
鋸岳を真ん中に右に位牌岳、左に呼子岳と越前岳が見えていた。